入居日と退去日はどう決める?失敗しない日程設定のポイントを徹底解説

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入居日と退去日はどう決める?失敗しない日程設定のポイントを徹底解説

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社宅から社宅へお引越しをする際、「入居日」と「退去日」の設定に迷われる方も多いのではないでしょうか。
鍵の受け渡し、引っ越し業者との調整、家賃発生のタイミング……など複数の要素が関わるため、設定を誤ると法人様や社員様の負担がかさむ恐れがあります。

スムーズな転居を行えるよう、注意点を押さえておきましょう!

(1)入居日の基本|お部屋の使用が開始される日

入居日とは、社員様が「この日から部屋に入っていいですよ」と貸主から許可される日です。

入居日契約開始日(賃料発生が開始する日)はそろえた方がコスト面で合理的ですが、引っ越しスケジュールや管理会社との立会日時の兼ね合いによっては調整が必要な場合もあります。
特に繁忙期は希望の日時に引っ越し業者を確保できないこともあるため、早めの計画が大切です。

豆知識|「入居日」とイコールとは限らない日

契約開始日(賃料発生日/物件引き渡し日)・・・賃貸借契約が正式にスタートし、賃料発生が開始する日。引っ越しのスケジュールによって入居日より早くなることがある。
鍵渡し日・・・貸主・管理会社から鍵を受け取れる日。管理会社(または仲介業者)といつ受け渡しするか調整して決める。

まずは「賃料はいつから発生するのか」「いつ鍵を受け取れるのか」を確認し、無駄な家賃を抑えつつスムーズに入居できるよう調整しましょう。

(2) 退去日の基本|完全に部屋を空ける日

退去日とは、この日までに部屋を完全に空にし、引き渡さなければならない最終期日です。管理会社やオーナーによる退去立会が必要なケースも多く、当日はお部屋を空にした状態(家具家電や私物の撤去、個人でできるレベルの清掃済み)での確認が求められます。

そのため、退去日は引っ越し搬出日よりも後に設定するのが一般的です。
業者との都合があえば搬出と立会を同日にできますが、搬出に時間がかかって立会時間に間に合わなくなると、立会を別日に再設定した上で、貸主に対して遅延金や損害賠償を支払わなければいけなくなる可能性もあります

豆知識|「退去日」とイコールとは限らない日

立会日・・・お部屋を空にした状態で貸主と借主が室内を回り、残置物や修繕箇所がないか確認する日。立会い後、鍵は貸主へ返却する。
解約日・・・部屋の賃貸借契約が切れる日。基本的に立会日より後の日付になる。

立会日も解約日も、ざっくり言えば「これ以降は部屋を使えなくなる日」とご認識ください。

(3) 「入居日」と「退去日」の決め方

"新居の入居日""現居の退去日"の設定には、主に「①同日にする」「②1日ずらす」「③数日被らせる」の3つのパターンがあります。
それぞれのメリット・デメリットは次の通りです。
※ここでは仮に、入居日=契約開始日・鍵渡し日、退去日=解約日・立会日、とします

①同日にする

  二重家賃の支払い★☆☆☆☆
トラブル発生の危険性95%

同日のメリット

  • 家賃の重複が最小限で済む
  • 1日で完結でき、スケジュール管理がシンプル
  • 引越し後すぐに新生活へ移行できる

同日のデメリット

  • 搬入、搬出、立会を短時間で立て続けに行うため慌ただしい
  • 交通渋滞・業者の遅延など、1つの遅れがその後の予定に直結しリスクが大きい
  • トラブル発生時に調整時間が少なく、万が一の場合は別日に再設定となってしまう

②1日ずらす

  二重家賃の支払い☆☆☆☆☆
トラブル発生の危険性60%

1日ずらすメリット

  • 家賃が重複しないため費用を抑えやすい
  • 時間に少し余裕を持てる
  • 進行状況に合わせてスケジュールを調整しやすい

1日ずらすデメリット

  • 退去日の夜に住む場所が無くなり、ホテル・実家・知人宅などの手配が必要
  • 荷物の一時保管サービスが必要になる場合がある(費用増)
  • 移動や宿泊の手間が発生し、逆に負担が大きくなる可能性も

③数日被らせる

  二重家賃の支払い★★★★★
トラブル発生の危険性10%

数日被らせるメリット

  • 搬入・搬出・立会・鍵渡しを分散し、余裕を持って対応できる
  • "家が無い状態"が発生せず、安心感がある
  • 新居の清掃や家具レイアウトなど、引越し前の準備時間を確保しやすい

数日被らせるデメリット

  • 重複した日数分の家賃が発生し、費用負担が増える
  • 旧居と新居を行き来する必要があり、移動の手間が発生する
  • 重複期間が長いほどスケジュール管理が複雑になり、引越しの全体工程が伸びる

どのパターンでも注意すべき事

新居と現居の距離、当日の予定、繁忙期の業者状況などを踏まえてスケジュールを組むことが大切です。
時間をギリギリに設定すると、移動の遅れや立会時間の変更に対応しづらく、全体が後ろ倒しになる可能性があります。

どのパターンを選ぶ場合でも、余裕を持った計画事前の連絡確認がトラブル防止につながります。

(4)企業様が押さえるべきポイント

入居日・退去日の設定において重要なのは、管理会社や引っ越し業者との連携をいかに早く行うかという点です。
特に転勤者や新入社員を抱える企業様では、短期間で複数契約の調整が重なるため、早い段階でスケジュールを確定させられると安心です。

また、引っ越し繁忙期(毎年2月~3月頃)は予約が取りづらく、希望日時に引っ越しできないケースも少なくありません。
結果として家賃の重複が避けられない状況も発生するため、「ある程度の重複は必要経費」と割り切る視点も大切です。

まとめ|"もしも"に備えて設定しましょう

退去日と入居日の設定は、社員様の生活だけでなく企業様のコストや業務負担にも影響する「小さく見えて大きい管理領域」です。
同日、1日ずらす、数日重ねるといった選択肢にはそれぞれ利点がありますが、実務上は「移動距離」「繁忙期の状況」「鍵の受け渡しルール」「立会の有無」など複数の条件が絡むため、単純な比較では判断できません。

トラブルを避けるためには……できるだけ"同日を避ける"

特に重要なのは、万が一遅延やトラブルが発生した場合、どこで吸収する設計にするかという視点です。
この点を意識するだけで、当日の混乱を大きく減らせます。

なお当社ではトラブルを未然に防ぐ観点から、「入居日」と「退去日」を同日に設定するケースは基本的にはおすすめしておりません

前述したとおり、同日設定は、引っ越し業者・立会業者・鍵の受け渡しを行う業者など複数の外部業者が関わることになり、当日のスケジュールが非常にタイトになりがちです。
また、外部業者の予定は当社ではコントロールできないため、万が一の際には大変心苦しいのですが打つ手がないのが現状です。

少しの遅れや行き違いが次の工程に影響して、結果として入居される社員様にご不便をおかけしてしまう可能性もございます。

そのため、可能な範囲で日程に余裕をもたせていただくことで、より安心してお引っ越しを進めていただけると考えております。
特に引っ越し繁忙期は調整が難しくなるため、早めに管理会社や業者と連携できると、社員様が安心して移行できるスケジュールを組むことができるでしょう。

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